(53) 2017/5 Belgium ブリュッセル 5/9( Tue ) ベルギー王立美術館・古典美術館 ♪

15世紀のメムリンク、ファン・デル・ヴェイデンなど初期フランドル絵画の傑作をはじめ、16世紀のブリューゲルなどベルギーを代表する作品が見られます。

『1830年の出来事』
ギュスターヴ・ワッペルス 1835年

「ベルギーの革命」で武器を持ってオランダ軍に抵抗したブリュッセル市民たちとリエージュの義勇兵の姿が描かれている。

これはできたばかりの黒・黄・赤の三色のベルギーの国旗。

『受胎告知』

大天使ガブリエルと聖母マリア。

右端の長椅子の両端にはライオンの像がついているので、もうすぐ生まれてくるイエスが座る王座であることがわかります。

暖炉の上の絵には聖クリストフォロスが幼子イエスを担いで河を渡る姿が描かれています。

『受胎告知』ロベール・カンパン 1415-1425年

『ベツレヘムの人口調査』

この絵は新約聖書を借用していますが、実際には当時のフランダース地方の世相を見事に描いた作品です。絵の舞台はパレスチナではなく、フランダースの平凡な村の冬景色です。

戸籍調査を受ける宿の壁の右に見える赤い看板と、フランダース地方を支配していたハプスブルグ家の双頭の鷲の紋章から、この宿が役所の代わりをしていることがわかります。

右下の崩れそうな小屋からカスタネットのようなものを手にしてらい病患者が小屋から出てこようとしています。らい病患者は外を歩くときにカスタネットのようなものを鳴らして他の人が近づかないようにするという習慣があった。

その小屋の後ろで丸い帽子をかぶった人が、らい病患者の僅かに残ったものを盗もうといています。丸い帽子はスペイン人の象徴で、スペイン人は寒さと飢えに苦しむ癩病患者からすら食べ物を盗むひどい連中であると訴えています。

『ベツレヘムの人口調査』

ピーテル・ビューゲル(父)1566年

大工であることを示す大きなノコギリを担いだヨセフと殉教者の象徴である赤い服は着ずに、伝統的に青の服に身を包んだ身重のマリア。

聖家族はこれから左の村の宿の戸籍調査に行ってそこに宿泊しようとスルのですが、満室で泊まれず、家畜小屋でキリストを産むことになりました。

凍った池で氷の上をそりで遊ぶ無邪気な子どもたち。

『雪の中の東方三博士礼拝』でも描かれています。

『ベツレヘムの人口調査』

長男によって40年以上後に作成されたコピー。

全体的にコピーのほうが茶色っぽいことと、少し大きいこと以外にも細かな相違点は約30点もあるそうで、間違い探しも楽しいかもしれません。

『ベツレヘムの人口調査』

ピーテル・ビューゲル(長男)1610年

『堕天使の墜落』

堕天使とは反逆天使とも呼ばれ、天界にいて神のすぐ下で仕えていた大天使長ルシフェールのことです。彼は他の天使たちとともに神に反旗を翻しましたが、大天使ミカエルとその仲間の天使が反逆天使を下し、負けた反逆天使は地獄に落ちて化け物となりました。

この作品は、太陽のようなものが見える明るい天界の部分と、下の地獄の部分に分けられます。

主人公は、天界にいる、赤い十字架の描かれた盾と剣で戦っている大天使ミカエル。

『堕天使の墜落』

ピーテル・ブリューゲル(父)1562年

彼は、左右の白い衣の天使をはじめ、計10人に助けられています。

漫画みたい。

この写真の左側でラッパを口にして羽をつけた化け物が反逆天使の大将、ルシフェール。

『堕天使の墜落』

ダイダロスと イカロス親子は蝋で固めた羽で迷宮を脱出したが、イカロスは得意になって空高く飛びすぎて、太陽の熱で蝋が溶けて羽がばらばらになって海に墜落していまいました。

ダイダロスは視野から消えた息子を探して「イカロス、イカロス」と叫び続けたため、羊飼いが腕組みをしながら空を見上げています。

背景の港には円形の防波堤があることから、ブリューゲルがかつて旅したイタリアのナポリの港であることがわかります。

『堕天使の墜落』

ピーテル・ブリューゲル(父)製作年不明

その墜落したイカロス。

界面から足だけが飛び出しているようですが、注意深く観察スルと片手も左側にかろうじて見えます。

『バベルの塔』

ヨース・ドゥ・モンペル2世

右側に大きな港が描かれていることから、港湾都市をイメージしていると考えられ、現在のオランダ・ベルギーを支配していた当時のハプルブルグ家が、バベルの塔のように滅びると暗示しているのです。

特別な部屋に飾られた17世紀のバロックの巨匠ルーベンスの大きな祭壇画は見るものを圧倒します。

右から2番めに見えるのが

『聖母被昇天』

ピーテル・パウル・ルーベンス

『聖母マリアの戴冠』

ピーテル・パウル・ルーベンス 1620年頃

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